歯肉が下がってしみる場合の治療法（歯肉移植）

石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医/指導医、インプラント専修医、医）竹和会 たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。

下がった歯肉の相談で、矯正専門医からの紹介や患者さん自らインターネットで調べて来院されることがあります。

下の写真の方は、第1小臼歯（犬歯の後ろの歯）の歯肉が下がり、少し知覚過敏があるのと、さらに下がるのが心配でブラッシングがしっかりできないということで来院されました。

可能であれば歯肉移植で治したいという希望がありましたので、レントゲン写真や歯肉の状態を調べ、歯肉移植が適応可能という判断をしました。

今回は、口蓋の歯肉の内部から結合組織を採取し移植する結合組織移植術を計画しましたが、それを行うことで歯肉の位置を元の状態に近づけるだけでなく、歯肉の厚みを増やし、刺激に強い歯肉を獲得することができます。

下がっている部分の歯肉を切開剥離し、口蓋から採取した結合組織を設置し縫合。

その後、移植した結合組織を覆うように、元の歯肉を引き上げ縫合します。

薄い歯肉にダメージを加えないように、細い針や糸を用いて繊細に縫合することが求められます。

下の写真は術後2週です。結合組織移植術はとても治りが早いです。

下の写真は術後2ヵ月です。歯肉の位置も改善し、厚みも増しているのがわかります。

しみる症状もなくなり、ブラッシングも安心してできるようになりました。

結合組織移植は、このような歯肉退縮（歯肉が下がる）だけでなく、インプラント治療や歯周組織再生療法などでも併用することがあり、とても有用な治療法の一つです。

移植部位と採取部位で術野が2ヵ所になることや、歯肉の取り扱いや周囲組織の条件によっては悪くしてしまうこともあるので、担当医としっかり話をしてから進めていきましょう。

当院での費用は、歯肉退縮に適用する場合、1歯88,000円（税込）になります。