天然歯の力を利用

石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医インプラント認証医、たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。

先日、大学勤務時代から担当している患者さんがメインテナンスで来院されました。

この方は、私が初めて歯(親知らず)の移植を行った患者さんで、とても思い入れがあります。

開業医から「奥歯の状態が悪いので・・・」という事で大学病院を紹介され、私が担当することになった方です。

20歳代の女性ですが、第2大臼歯(一番奥の歯)が虫歯で骨縁下まで破折してしまい、抜歯せざるをえない状態でした。

 

ご存知の方も多いと思いますが、欠損治療にはブリッジ・入れ歯・インプラントがあります。

それぞれに利点や欠点がありますが、最後臼歯1歯の欠損治療となると、多くの場合インプラントが第一選択かもしれません。

しかし、この方の場合はインプラントではなく、ご自身の親知らずを移植することで対応しました。

患者さんの年齢も若く、抜歯した部位と移植する親知らずの条件が揃っていたからこそです。

写真は第2大臼歯抜歯後1週間の状態です。

この後に上顎の親知らずを抜歯して、こちらに移植しました。

抜歯後10日(3).jpg

そして、下の写真は先日撮影したものです。

IMG_6046.JPG   1206.jpg

術後7年経過しましたが、歯根吸収なども認められず、しっかりと機能しています。

歯根周囲に歯根膜腔も存在します。

移植歯の平均生存期間は約5年と言われておりますが、これならまだまだ大丈夫そうです。

 インプラントも有用な治療だと思いますが、自分の余っている歯で喪失した歯を補えるなんて、すばらしい治療だと思います。

 

 

カテゴリー:治療例  投稿日:2011年6月6日

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