インプラント治療 骨の回復(GBR法)
石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医/指導医、インプラント専修医、医)竹和会 たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。
インプラント治療において、インプラント(フィクスチャー)周囲に十分な骨が存在することは、予後にも影響する重要な要素の1つになります。
しかしながら、歯を失って長い時間が経過していたり、重度の歯周病で抜歯をしたり、元々抜歯が必要な予後不良歯を長期間にわたって残していたりした場合、インプラント埋入予定部位にインプラントを支持するだけの十分な骨が残っていないこともあります。
そこで必要になってくるテクニックの1つが、GBR法(Guided Bone Regeneration)です。
骨が欠損している部位に対して、非吸収性もしくは吸収性の遮断膜と人工骨や自家骨(患者さんの口腔内から採取した骨)を用いて、骨の再生を誘導する方法です。
下の写真は、インプラント埋入手術の際のものですが、骨の吸収が大きく、フィスクチャーを理想的な位置に埋入した所、フィクスチャー上部が大きく露出しています。
そこで、骨が不足している部位に人工骨を移植し、吸収性のコラーゲン膜で被覆しました。
その後、術野をしっかり歯肉で閉鎖するように縫合しました。
治癒の過程で、膜が露出しないよう、歯肉の取り扱いや縫合はとても大事なので、拡大視野の下で行っていきます。
下の写真は、GBR法を行って5ヵ月後、埋入したインプラントにアバットメントという土台を設置する際に歯肉弁を剥離した時のものですが、骨が欠損していた部位に新たな骨が再生していることが確認できると思います。
歯を失う理由は様々であり、抜歯後の骨や歯肉の形態も違います。
将来的に安定したインプラント治療をするには、インプラントを埋入するポジションや今回のようにインプラントを支える骨や歯肉の再建が大切になります。
今回の治療例のような小範囲のGBR法は、術後数日間多少の腫れが出ることがありますが、日常生活に支障が出ることはありませんので、心配なさらないでください。
カテゴリー:治療例 ,インプラント治療 投稿日:2021年11月18日